アイ・スピット・オン・ユアグレイブは観るべき価値があるだろうか?
もし、あなたが視聴を迷われているならば、僕は是非視聴をお勧めしたい。家で落ち着いて観る時間があるならば、視聴すべきである。
もともと、この作品は偶然に見つけたものであった。僕の視聴履歴 から、なぜか「おすすめ」に掲示された。基本、居酒屋ではおすすめメニューは、まず注文してしまう性格である。こうして、僕はアイ・スピット・オン・ユアグレイブに出会ってしまうのである。
そして、時々思い出し、二度見、三度見の罠に陥ってしまうのである。
納得のR18+
Amazon Prime Video R18+指定作品である。
これは、観れば分かるとだけ述べておきたい。
実話の映画化…。
もともと、実話で起こった事件を作品化したものという経緯を知り、戦慄を感じた。
アメリカでは、リベンジ・ポルノという領域になるらしいが、領域化されるくらいに作品が作られていることを考えると複雑ではある。
美しい小説家、ジェニファー(サラ・バトラー)が執筆のために借りた山荘での出来事。
山荘があるような田舎町である。いや、町ですらない。ただの田舎だ。
都会で生活し洗練されたジェニファーにとって、ガソリンスタンドにたむろするような地元の男たちにはかまわれたくない。
しかし、日常の生活の中ではTVの画面の向こう側にしか存在しないような美しい女性。
そういう女性が急に目の前に現れ、山荘にたった一人で籠ったならば、これはもう男たちにとっての罰ゲーム。
動画の解説文を読むとわかるとおり、ジェニファーは凄惨な暴力に晒される。
正直、冒頭登場シーンで、まさか、この正統派美女が??と思ってしまった。
この映画は観る者に不快感を与えるか?
この映画を見て不快になった人もいるはずだ。
しかし、僕はならなかった。何度も何度も見返した。
僕も暴力は嫌いである。普通の一般人は皆そうだと思う。
ただ、鬱屈した生活の中で明日に未来を感じられない中で、自分より弱者を痛めつけたくなる人間心理も理解できる。
生きるために残酷になることもあるのだ。
動画を視聴し続けるうちに、ジェニファーに報復される地元の男の顔が、いつしか自分の顔に重なっていく。
最後に一言
ジェニファー、この罪深い、男をもっと痛めつけてくれ。
贖罪意識とともに余韻に浸れる、感慨深い映画であった。